弘前の気候風土の特徴はメリハリのある四季にあります。 りんごは葉を付け、花を咲かせ、実を実らせ、葉を落とし、眠るというサイクルを毎年繰り返します。 りんごの木のこうした一年は、弘前の四季の微妙な温度変化によってもたらされるのです。 美味しいりんごを育てる上で特に重要になってくるのは、夏から秋にかけての適度に冷涼な気候です。 りんごにとって夏の暑さは禁物です。30度を越す夏日が何日も続けば、花芽が育たず(ちなみに花芽は前年の春から夏にかけて作られます)、また、果実が熟す前に柔らかくなってしまいます。 さらに収穫の時期を迎える秋口には、平均気温が15度程度にまで下がる必要があります。 平均気温15度とは、りんごが着色するのに必要な温度で、この温度に達しないと着色せず、熟さないまま柔らかくなってしまいます。 また、意外にも冬の寒さも不可欠です。 落葉広葉樹のりんごは、秋に紅葉し、初冬になればすべての葉を落とし、冬の間は完全に冬眠状態に入ります。 もし寒い冬がなければりんごの木は落葉することができないため、その結果として一年中活動することとなり、美味しい実を結ぶエネルギーを失ってしまうのです。 ゴールド農園のりんご農場が広がる弘前の夏は、真夏でも昼間の高温時間帯が短く、夜温が涼しいのが特徴です。 秋口にはぐっと冷え込んだ冷気が大地を覆い、冬になればマイナスになることも当たり前です。弘前のような北国の地でりんごが栽培される理由はまさにここにあります。 弘前のならではの四季の移ろいが、りんごの生育条件にぴったりなのです。 甘く、肉質がよく締まり、貯蔵性に富んでいるゴールド農園のりんごの秘密は、弘前の気候風土にあるのです。 |